注文住宅を建てる際、まずは「土地選び」から始めます。その理由の一つに、土地の形状によって建てられる建物が変わることが挙げられます。土地のサイズや形状、道路との接道面などが住宅建築に大きく影響を与えているのです。また、土地の形状が変われば建物の形状も変わり、それに伴い価格も変動します。土地の形状によっては建築作業時の人件費が増えたり、建物に合わせて特殊な建具を使用する必要があったりと、土地の形状は費用面でも大きな影響を与えます。土地に建てられる建物の自由度や、結果的にかかる土地や建物のコストに影響するため、土地の形状は重要だといえるでしょう。
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土地によって建物の形状が大きく変わるって本当?土地選びのコツとは
注文住宅を建てる際、まずは土地を探し購入することから始めるのが一般的ですが、希望するエリアに土地が見つからない、条件が合わないなど、土地選びが難航することもあるでしょう。そこで今回は、建物の形状までも左右する「土地」にフォーカスし、理想に近い土地選びのコツをご紹介します。土地探しを始めたばかりの方や、希望の土地を見つけられず悩んでいる方はぜひ参考にしてください。
目次
1 土地の形状が重要な理由 2 ポイントごとの建物の形状 サイズ 形状 建築土地と接道面の関係 土地の地盤の高さ 各規制 建蔽率(建ぺい率)・容積率 3 土地選びの3つのコツ 現地を確認して決める 予算とのバランスで選ぶ 好みの建築会社と相談してプランを入れながら決める 4 ロータリーハウスなら土地の条件に悩まずデザイン住宅を実現可能土地の形状が重要な理由
ポイントごとの建物の形状
建物の形状を変えることに直結する土地のポイントがあります。ここでは、ポイントごとに建物の形状がどのように変わるかを解説していきます。土地選びの際には以下のポイントを基準にして探すと良いでしょう。
サイズ
土地のサイズによって、建てられる建物の形状が変わります。都心に多く見られる10坪程度の狭小地などは、横に広げることが難しいため、高さのある建物で延床面積を確保する傾向があります。反対に、地方や郊外など広々とした土地が手に入る環境では、平屋の住宅を建てることも可能です。
ただし、サイズに合わせた対策がどの土地でもできるわけではなく、地域の規制や土地の形状によって難しい場合もあるので、ほかのポイントと併せて考えることが重要です。
形状
土地の形状は、大きく分けて2つあります。
- 整形地:正方形、長方形
- 不整形地:三角地、台形地、傾斜地、旗竿地など
整形地は建物の形状や間取りなどの自由度が高く、プランがきれいに収まりやすい傾向にありますが、その分需要の高い土地です。
一方、不整形地は建物の形状や建て方に工夫が必要な土地。面積に対して建物の建築スペースが小さくなる傾向にあり、デッドスペースが生まれやすくなります。デッドスペースは駐車場や庭スペースとして活用できたり、建て方によっては隣家と距離を保てたりするため、工夫次第では不整形地の魅力を引き出すことも可能です。
建築土地と接道面の関係
建物を建てる際、土地が道路に接する面が2m以上、さらに接面道路が建築基準法上の道路で幅員が4m以上なければ原則建物は建てられません。接道面の幅が狭い場合は敷地が奥に広く確保されることが多く、このような土地は「旗竿地」と呼ばれています。土地は整形地ではありませんが、建物が道路から少し離れたところに建てられるため、車など交通の騒音が避けられるというメリットもあります。
土地の地盤の高さ
地盤の高い土地とは、傾斜のある土地や崖地のことです。傾斜地や崖地は、平坦な土地に比べて基礎部分の補強や外構工事、地盤改良工事などに費用がかかる傾向にありますが、個性的な設計の建物ができたり、眺望の良い建物に仕上げられたりと、工夫次第で唯一無二の住まいが実現します。
各規制
地域によって、土地に以下のような規制が設けられている場合があります。主に、建物の高さや形に影響します。
【建物の高さを制限】
- 低層住居専用地域
- 絶対高さの制限
【建物の各部分の高さを制限】
- 斜線制限
- 日影規制
いずれも前面道路や隣接地の日当たり・通風の確保が目的です。住宅街で見かける建物の上部が斜めにカットされている形状は、デザインの場合もありますが、これらの規制をクリアするために施されている場合もあります。屋根の高さや室内空間の広さの確保にもかかわるため、各規制は事前にチェックしておきましょう。
建蔽率(建ぺい率)・容積率
上述した各規制と同様に地域によって用途地域が異なり、用途地域によって建蔽率と容積率が決まっているため、建てられる建物が変わってきます。建蔽率は土地の面積に対する建築面積の割合を表した数値で、容積率は土地の面積に対する延床面積の割合を表した数値です。
建蔽率と容積率がわかれば、土地の上に建てられる建物の最大の姿がイメージできるようになります。緩和措置もあるため、購入したい土地の条件をあらかじめリサーチしておきましょう。
土地選びの3つのコツ
土地の形状や広さにより建物の形状も変わるため、土地選びは慎重に行いたいもの。土地によっては、建物の自由度が制限される場合もありますが、土地の条件を上手に活用した間取りやプランをつくることも可能です。しかし、肝心な土地の選び方がわからない、という方も少なくないでしょう。そこで、実際に土地選びに役立つ3つのコツをご紹介します。
現地を確認して決める
販売図面やインターネットなどの情報で気に入った土地が見つかった場合でも、決定する前に現地を確認することが大切です。周辺の雰囲気や隣地との距離感などは、実際に現地を見てみなければわからないもの。特にチェックしたいのは、隣家との距離が近く圧迫感はないか、採光や通風に問題はないか、周辺地域に不安要素はないか、などです。長く暮らす場所になるため、土地全体や周囲はしっかりと確認しておきましょう。
予算とのバランスで選ぶ
気に入った土地が見つかったとしても、予算とかけ離れている土地を無理して購入してしまうと、後々経済的に大きな負担になることも。住まいづくりには、土地の購入だけでなく建築費もかかるため、予算とのバランスは重要なポイントになります。ただし、土地単価の低さを優先して選ぶと、擁壁工事費用や旗竿地の整備費用など、かえって費用がかかることもあるため注意しましょう。土地の価格だけではなく、トータルコストを考慮したうえで、予算に見合う土地を選ぶことが大切です。
好みの建築会社と相談してプランを入れながら決める
建蔽率・容積率・建築制限など専門的な知識を必要とするマイホーム計画は、その道のプロに相談するのが理想の住まいを叶える近道になります。プロに相談することで、希望するプランがその土地に合ったものなのか、全体として費用を抑えるアイデアなどを知ることができます。建物のデザインや得意なジャンルなども建築会社によって異なるため、好みやイメージに合った建築会社に相談してみると良いでしょう。
ロータリーハウスなら土地の条件に悩まずデザイン住宅を実現可能
難しく感じられる土地選びですが、ポイントとなる知識を知っておくだけでも取捨選択がしやすくなります。ただし、特殊なルールや専門知識もあるため、専門家に相談すると土地選びがスムーズになるでしょう。
香川県高松市で創業して51年のロータリーハウスは、ハウスメーカー・地元工務店・設計事務所それぞれの強みを兼ね備えています。ご希望に合わせた土地選びから、デザイン住宅の建築まで幅広くお手伝いいたします。マイホーム計画でお悩みのことがあれば、ぜひお気軽にご相談ください。