一番こだわる場所であるからこそ、さまざまな要素が入り混じります。家を建てたものの、実際に住んでみると下記のような不満が出てきたという方もいらっしゃるようです。
・キッチンからダイニングまでの動線がイマイチで配膳や片付けが面倒
・リビング全体に収納が少なく物が散らかりがち
・料理中に子どもの様子がうかがえないので不安
・キッチン前のスペースを有効活用できるようにしたかった

特に小さなお子様がいらっしゃるご家庭は家族全員がリビングに集まっている時間が長い分、こうしておいたほうが良かったという意見も出やすくなります。また、キッチンに立つことが多い奥様やご主人様ならではの悩みも多いようですね。これまで家を建てた先輩方のリアルな意見は、是非注文住宅で参考にしたいものです。

では、悩みを解決するためには具体的にどのような間取りが良いのでしょうか。当社の建築士が設計した実際の間取りを見てみましょう。

【L字のキッチンでスムーズな家事動線。収納力もアップ！】

①料理の支度や片付けなどの家事動線をスムーズに
キッチンとダイニングが横並びになった間取り。作った料理の配膳や食事後の片付けが最短の動線になります。流れがスムーズになることで家族も手伝いがしやすくなり、コミュニケーションを取る機会が増えるというメリットも。

②ダイニングテーブルの背面にたっぷり収納
L字のキッチンにすることでキッチン全体の間口が広がります。背面にスペースができることで収納をたっぷり取ることができます。キッチン側の収納にはストック用の食品や調味料、清掃用品などをを片付けられるので、スッキリ収められ室内に物が溢れません。リビングとキッチンの収納を分けて使うことで、片付けの動線も最短になります。

③キッチン前をPCスペースに
キッチンとダイニングが横並びになると、キッチン前のスペースがフリーとなります。この場所を何にするかでも生活の質が変わるのではないでしょうか。おすすめはカウンターを設けPCスペースにする設計。LDKの中にありながらも少し籠った場所になるので、作業に集中することができます。また、お子様の宿題スペースとしても大活躍。キッチン前に設けることで炊事をしながらお子様の勉強を見ることができます。

【まっすぐなI字のLDKは広々とした空間に。】

①ダイニング横のスペースをPCコーナーに。
こちらはダイニングテーブルの奥にカウンターを設ける間取りパターン。広くスペースを取ることができるので、お子様が並んで宿題をしたり、親子の時間を過ごしたりすることができます。籠りきらないオープンなスペースのため、コミュニケーションも図りやすくなります。カウンターがないとダイニングテーブルで書き物をすることが多くなりがちですが、このように作業専用のカウンターを設けると、「食事」と「作業」というシーンを明確に分けることができ、生活にメリハリが付くようになります。

②キッチンとリビングダイニングをきちんと分けられる
くつろぐスペースはリビング、食事はダイニング、炊事や食器洗いはキッチンという当たり前の分け方ですが、LDKの間取り次第ではこのメリハリを付けるのが意外と難しいことも。I字の縦長リビングになると、それぞれのスペースを広く取れ、自然と空間を分けることができます。空間ごとに扉があるわけではありませんが、視覚的な空間分けでしっかりと区切りを付けられます。

③まっすぐなLDKなので広がりを感じられる
先述したように、同じ帖数でもLDKの形などでより広く感じることもできます。まっすぐなLDKは遮るものがなく正面に視界が抜けるので、他の間取りよりも広さを感じやすくなります。また、どこに立ってもLDK全体を見渡すことができるのでコミュニケーションを取りやすいという効果も。家具の配置次第でも広さの感覚や使いやすさが変わりますので、どのような家具を置くかを予め計画しておくことも大切です。

せっかくの注文住宅ですから、過ごす時間の長いLDKの間取りはしっかりこだわって決めたいもの。
リビング・ダイニング・キッチンそれぞれの特性を生かし、そこに家族のライフスタイルを掛け合わせた理想の間取りを計画しましょう。